フッ化水素酸の皮膚付着はなぜ激痛が遅れる?壊死を防ぐ応急処置

フッ化水素酸の皮膚付着はなぜ激痛が遅れる?壊死を防ぐ応急処置

フッ化水素酸の皮膚付着はなぜ激痛が遅れる?壊死を防ぐ応急処置について見逃せない 事実を厳選して解説いたします。

近年、欧米の産業界および日本の先進的研究機関で配備が進んでいるのが、フッ化水素酸専用の緊急除染液「ヘキサフルオリン(Hexafluorine)」です。

ヘキサフルオリンは、両性親水性化合物を主成分とする高浸透性洗浄液です。水素イオン(H+)とフッ素イオン(F-)の双方を同時にキレート結合して無毒化する上、高張液であるため組織内に侵入しかけたフッ酸分子を浸透圧差で体外へ逆抽出する作用を持ちます。受傷後2分以内にヘキサフルオリンによる洗浄を開始できた場合、水洗浄と比較して組織壊死の発生率および外科的デブリードマン(切除)の必要性が劇的に低下することが臨床データで示されています。

曝露事故発生時、病院は何科を受診すべきか?
フッ化水素酸曝露は、単なる皮膚疾患ではなく致死的な救急疾患です。受診・搬送時は以下の基準で行動してください。

  • 119番通報時の伝達:「フッ化水素酸(フッ酸)の皮膚曝露であること」「推定濃度と付着部位」を明確に伝え、救命救急センターまたは熱傷専門病床・高度救命救急センターへの搬送を要請する。
  • 診療科の優先順位:救急科(ER)を第一選択とし、皮膚科、形成外科、循環器内科が連携できる総合病院を選択する。
  • 院内で行われる高度治療:軟膏処置で痛みが引かない場合、日本熱傷学会等のガイドラインに基づき、局所麻酔下のグルコン酸カルシウム皮下注射(浸潤麻酔様)、あるいはBier block(静脈内区域麻酔)や上腕動脈・橈骨動脈カテーテル留置によるグルコン酸カルシウム動脈内持続注入療法が実施されます。
池田 達也
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池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。