激動する教室のドラマを、地上に繋ぎ止める役割を果たしたのが大人キャストたちの存在だ。特に、九条里奈の夫・蓮を演じた松下洸平の佇まいは秀逸だった。一度目の人生では離婚に至ってしまう冷え切った関係から、二度目の人生で里奈の異変に気づき、深く寄り添っていく過程を実にナチュラルかつ温かい眼差しで表現。彼の存在が、殺伐としたサスペンスの中に一筋の救いと生活感をもたらしていた。
さらに、教頭役の荒川良々をはじめとする同僚教師陣の怪演や、癖のある大人たちのキャスティングが見事なアクセントとなり、学園ドラマという枠を超えたサスペンスとしての重厚感をしっかりと担保していた。