東京福祉大学の留学生問題は、日本の高等教育界全体を巻き込む大スキャンダルへと発展しました。事の発端は、大学が正規の学部生とは異なる「学部研究生」という名目で、日本語能力や学力基準が極めて不十分な外国人留学生を大量に受け入れた点にあります。
最盛期には全学生の半数近くに達する留学生を受け入れ、巨額の学費収入を得るビジネスモデルを構築していました。しかし、その実態は教室不足による仮設施設での講義や、実効性のない出席管理など、お粗末極まりないものでした。結果として1年間で約1,600人もの留学生が所在不明となり、資格外活動の上限を超えて不法就労に流れる者が続出したのです。
事態を重く見た文部科学省と出入国在留管理庁は合同実地調査に踏み切り、大学に対して以下の厳しい是正措置と処分を下しました。
- 学部研究生の受け入れ停止:管理体制が是正されるまでの新規受け入れを全面禁止。
- 私立大学等経常費補助金の全額不交付:国の補助金がゼロとなる極めて重い財政ペナルティ。
- 定員管理と在籍把握の厳格化:入学者選抜基準の刷新および出席率の厳密な公表義務。
この指導を経て、大学側は経営陣の刷新と在籍管理システムの抜本的デジタル化を断行。現在では無秩序な留学生の受け入れは完全に停止され、適正規模での厳格な運用へと舵を切っています。