長年『HUNTER×HUNTER』ファンの間で最も熱く語られてきた考察の一つに、「フェイタン=ゾルディック家の隠し子説」がありました。しかし、この説は近年の原作描写によって完全に否定されています。
そもそもなぜこの説が生まれたのかというと、キメラアント編で旅団に入団したカルト=ゾルディックが「兄さんを取り戻すため」と心の中で呟いていたこと、フェイタンの黒髪切れ長の目元や暗殺術の巧みさ、拷問に対する異常な耐性、さらには母親キキョウの出身が流星街であることなど、共通点が極めて多かったためです。
しかし、物語の進展に伴い以下の決定的な事実が明示されました。
- カルトの目的の正体:カルトが連れ戻そうとしていた「兄さん」とは、旅団にいる誰かではなく、家を出てゴンと旅をしていたキルア(あるいはアルカ)を指していたことが公式の描写で判明。
- 流星街の過去編(コミックス38巻収録話):クロロたちの幼少期を描いた回想において、フェイタンは物心ついた頃から流星街のスラムでクロロやウボォーギン、パクノダらと共に育った生粋の孤児であることが確定。ゾルディック家から流出した記録は一切存在しない。
また、普段は髑髏柄のバンダナで口元を隠しているフェイタンですが、ザザン戦の終盤で防護服を纏う際、その素顔があらわになりました。読者の前に現れたのは、これまでの凶悪なイメージを覆すほど若々しく中性的な美形であり、その鋭い眼差しと涼しげな顔立ちは多くのファンに衝撃を与えました。残虐な拷問官という顔と、どこか少年性を残した素顔とのギャップこそが、フェイタンというキャラクターの底知れない魅力を形作っています。