NHK連続テレビ小説『マッサン』での好演を皮切りに、映画『チェリまほ』や『あなたの番です』、さらにはシリアスなサスペンスドラマに至るまで、浅香航大が演じる役柄の幅広さは業界内でも高く評価されている。善人から癖のある悪役、情けない男から冷酷なエリートまで見事に演じ分けるその表現力は、どこから来るのか。
監督やプロデューサー陣が口を揃えるのは、彼が持つ「人間臭さ」と「リアリティ」だ。どんなに極端なキャラクターであっても、日常に生きる人間のリアリティを失わない。その背景には、幼少期から一般家庭でごく普通の感覚を大切に育ててくれた父親の影響が大きい。地に足の着いた日常生活の肌感覚を知っているからこそ、スクリーンの中で人間の愚かさや愛おしさをリアルに表現できるのだろう。