転機となったのは、一時的な活動休止を経て足を踏み入れた舞台の世界だ。2009年、歴史的名作ミュージカル『レ・ミゼラブル』のコゼット役に抜擢されたことは、彼女のキャリアにおける決定的な分岐点となった。厳しいオーディションを勝ち抜いて掴んだその役で、劇場の客席を揺さぶる美しい高音と繊細な感情表現を披露。それまでの評価を一変させ、批評家や観客を驚嘆させた。
単なる二世タレントという偏見を力ずくで覆したのは、舞台袖で重ね続けた血の滲むような努力だった。歌唱指導のレッスンに没頭し、発声法を一から学び直した泥臭い経験こそが、のちにミュージカル界の若きヒロインとしての地位を揺るぎないものにした。