なぜ身体に異常がないにもかかわらず、何度もトイレに行きたくなるのか。その理由は「脳と膀胱の連携エラー」にある。
一般的な尿路感染症や糖尿病などの器質的疾患では、排尿時の痛みや夜間頻尿が伴うことが多い。一方で、心因性頻尿は日中にのみ激しい症状が現れ、睡眠中はまったく頻尿が起きないという決定的な特徴を持つ。起きて活動している間、脳の不安シグナルが膀胱の知覚を過剰に刺激してしまうのだ。
医療の現場において、この症状は代表的な小児心身症として捉えられている。体に症状が出ているものの、本質は心が発する無言のアラートに他ならない。「我慢しなさい」という叱責は逆効果であり、自律神経の乱れを加速させる要因になる。