小泉今日子が代表を務める「株式会社明後日」は、これまでも演劇や映画、出版といった枠にとらわれない大胆な企画を次々と世に送り出してきた。今回のプロジェクトにおいても、その独立独行のスピリットは遺憾なく発揮されている。
商業主義的にならざるを得ない大規模作品では、キャストの発言や表現に厳重なチェックが入るのが常だ。しかし、株式会社明後日が目指したのは、作り手の意図や表現者のありのままの感情を殺さずに届けること。今回の映像で垣間見えるのは、メディアの自主規制や事前のすり合わせを削ぎ落とした、小泉今日子という一人の人間としての生々しい肉声だ。それは従来のタレント像を打ち破る挑戦であり、クリエイターとしての決意の表れでもある。