深夜の街を歩けば、静まり返った道路を駆け抜けるデリバリーバイクの姿が目につく。かつては終電後に駅前のファミレスへ駆け込んでいた若者たちも、いまやスマートフォンの画面を数回タップするだけで、部屋から一歩も出ずに食べたいものを注文する時代だ。
特にUber Eatsに代表されるフードデリバリーサービスは、深夜時間帯における「穴場」として独自の経済圏を確立した。実店舗の接客コストや光熱費を最小限に抑えつつ、深夜特有の割増料金と高い注文単価を狙うゴーストキッチンが相次いで参入。消費者はわざわざ着替えて外に出る必要がなく、店舗側は無駄な人件費をかけずに需要を収穫できる。実店舗の灯りが消えた街の裏側で、デジタルを介した新たな夜食エコシステムが力強く鼓動している。