「高学歴・無償・健康」——タイムラインに並ぶ甘い言葉。だが、その実態はあまりにも不透明だ。NHKの取材や報道番組でも繰り返し警告されている通り、経歴や血液型、既婚・未婚の詐称は日常茶飯事で行われている。学歴を「一流国立大卒」と偽っていたドナーが実際にはまったく異なる経歴であったケースや、遺伝性疾患の既往歴を意図的に隠していた悪質な事例も発覚している。
さらに恐ろしいのは、「タイミング法」と称して性的同意のない性交渉を強要する直接提供の被害や、個人情報の流出、執拗なストーカー行為といった性的搾取だ。医療機関を介さない個人提供では、HIVや梅毒、B型・C型肝炎などの感染症スクリーニングが一切担保されない。手軽に見えるSNS取引は、生まれてくる子どもの生命と自分自身の尊厳を危険に晒す、あまりにリスクの高い賭けと言わざるを得ない。