2000年代後半から2010年代初頭にかけて、日本のユースカルチャーは大きな曲がり角を迎えていた。それまでのギャルファッションが持つエネルギッシュな質感と、洗練されたモードファッションのスタイリッシュさを融合させる――この挑戦的なコンセプトから生まれたのが「EMODA」だった。
当時のレディースファッション界において、プロデューサーの松本恵奈が見せた手腕は極めて直感的でありながら計算し尽くされていた。自身がアイコンとしてスタイリングを提案し、モノトーンを基調としたエッジの効いたデザインを展開。単に服を売るのではなく、「憧れの生き方」をパッケージ化して提示する手法は、瞬く間に若者の心を掴んだ。