スーパーや青果店で最高の状態の個体を見極めるには、いくつか明確な観察ポイントがある。まず外観だ。文旦は頭部がやや尖った洋梨型に近い大玉が多く、皮は分厚くゴツゴツとした質感を備えている。手に持ったときにずっしりと重く、皮にハリがあり、甘い芳香が強く漂っているものが熟度の高い証拠だ。
グレープフルーツは球形に近く、皮が薄くて表面が滑らかである。ツヤがあり、押し返してくるような弾力があるものを選ぶと果汁が詰まった当たり個体に出会える。香りの質も大きく異なり、文旦は和精油のような心が落ち着く優雅な和の芳香を放つのに対し、グレープフルーツはシトラス特有のシャープで覚醒感を促す香味が立つ。用途やその日の気分に合わせてこの芳香の違いを楽しむのも乙な味わい方と言える。