「創業家はどれほどの株を握り、会社を動かしているのか」。投資家や市場関係者が最も気にするこの疑問に対し、有価証券報告書(EDINET)の開示データは明快な解答を与えてくれる。かつてのような絶対的過半数の株式保有は、現代の上場大企業において姿を消した。しかし、それは影響力の喪失を意味しない。
大林家の個人名義株に加え、関連財団である一般財団法人大林財団、さらにはグループ関係会社や取引先による政策保有株を合算した「実質的な支配力」は、依然として無視できない規模を誇る。直接的な大株主上位に創業家個人の名が前面に出る局面は減ったものの、財団や同族関連会社を通じた安定的な議決権の確保は、中長期的な経営判断を下す上での強力なバックボーンとなっているのだ。