投手成績の主役もまた、勝利数から「投球の質」へと劇的なシフトを遂げた。かつて重視された「年間15勝」という数字は、味方打線の援護やリリーフ陣の成否に大きく左右される。そのため、2026年のNPBでは投手自身の力を純粋に測る「FIP(Fielding Independent Pitching)」や「K-BB%(奪三振率と与四球率の差)」がエースの証として定着した。
また、投手が投じる一球一球の「ピッチデザイン」も数値化されている。変化球の曲がり幅や回転軸の角度、ホップ成分が細かく追跡され、ストレートの「見た目のキレ」が科学的に解明された。先発投手が6回以上を投げて自責点3以内に抑える「クオリティ・スタート(QS)」率の高さは、過密日程を戦い抜く現代野球において、先発ローテーションの生命線として年俸交渉でも最重要視されている。