ネット上の口コミや一部のブログ記事では、「原材料費高騰による実質的な値上げ・ステルス改悪ではないか」という論調が見受けられます。しかし、外食産業のサプライチェーンとサイゼリヤの原価構造を精査すると、この見方は一面的な誤解であることが分かります。
サイゼリヤのフォッカチオ生地は、本場イタリアの自社指定工場で厳選された小麦粉とオリーブオイルを使用し、生地の配合から冷凍・輸送ラインに至るまで完全垂直統合型で管理されています。プチフォッカへの切り替え時にも、使用している小麦粉のグレードを落としたわけではなく、むしろ「時間が経っても硬くなりにくい配合」へと改良が施されています。
大判のフォッカチオは冷めると急激に水分が抜け、硬化しやすいという弱点がありました。一方、丸型のプチフォッカは内部の水分を閉じ込める保水性に優れており、テイクアウト需要の拡大にも耐えうる仕様になっています。つまり、「コストカットのための劣化」ではなく、「冷めても美味しい品質保持と店舗作業の平準化を両立させるための技術的アップデート」というのが業界内の定説です。