スーパーの現場において、値引きシールを貼る作業は決して担当者の気まぐれで行われているわけではない。そこには、店舗の利益率と廃棄コストを天秤にかけたシビアなルールが存在する。
元店員への取材によると、割引シールが貼られる基準は主に「消費期限までの残り時間」と「当日の天候・来客数」の2点によって細かく設定されている。特に惣菜や鮮魚、精肉といった生鮮食品は、日付が変われば法律上も衛生上も廃棄処分せざるを得ない。店舗側としては、廃棄して原価が丸ごと損失になるくらいなら、半額にしてでも原価分を回収したいのが本音だ。
さらに現場を左右するのが「雨」や「荒天」だ。悪天候の日は客足が目に見えて鈍るため、早い段階で売り残りのリスクが高まる。そうした日には、通常なら20時に貼られる半額シールが午後6時台から前倒しで貼られるケースも珍しくない。売り場チーフが在庫残数とレジ通過客数を照らし合わせ、柔軟にタイミングをコントロールしているのが現場の裏側だ。