現代の「嫌悪感」は、自然発生的に生まれるものばかりではない。SNSやサイバー空間を通じた国家規模の情報操作(プロパガンダ)が、人々の対国感情を意図的に操作している側面を見逃してはならない。ボットやAIを用いた偽情報の拡散は、特定の国に対するネガティブなイメージを急速に植え付ける。
特に安全保障上の緊張が高まる地域では、隣国同士のサイバー世論戦が日常化している。ハッキングやインフラへのサイバー攻撃が報じられるたび、世論はその攻撃元とされる国家に対して激しい拒絶反応を示す。ネット上の怒りはアルゴリズムによって増幅され、実態以上の嫌悪感として数値化されていくのだ。