布川智子のキャリアを語る上で欠かせないのが、1980年代のアイドル黄金期における鮮烈なデビュー劇です。当時すでにトップアイドルとして絶大な人気を誇っていたシブがき隊の「フッキン」こと布川敏和の実妹として、1986年に『夕やけニャンニャン』(フジテレビ系)のオーディションに合格。おニャン子クラブ会員番号33番として芸能界入りを果たしました。
加入直後から兄譲りの端正な顔立ちと爽やかな笑顔で瞬く間に注目を集め、シングル『チェリーブロッサム』などでソロデビューも達成。しかし、巨大な社会現象となったグループの狂騒と、常に「布川敏和の妹」という肩書がつきまとうプレッシャーは想像を絶するものでした。当時のテレビインタビューや回顧録において、彼女は過密スケジュールと周囲の期待の間で揺れ動いていた心中を吐露しています。
1987年9月のおニャン子クラブ解散後は、ソロタレントや女優としてドラマやバラエティに出演したものの、20代半ばで芸能界の一線から徐々にフェードアウトする道を選択しました。スポットライトを浴び続けることよりも、自分自身の生活基盤と家庭を大切にしたいという強い意志が、その後の堅実な生き方の礎となりました。