一体どれほどの量で人間は危険な状態に陥るのか。一般的に成人における中毒発現量は約5グラムとされる。市販の小瓶で換算すると、およそ半分から1本分程度だ。そして致死量は25グラム前後と考えられている。わずか数グラムの超過が、命の境目となり得る。
初期症状は摂取後3時間から6時間ほど経過してから現れることが多い。猛烈な口の渇き、めまい、吐き気、動悸が全身を襲う。進行すると激しい空間認識の歪みや妄想、重度の意識障害へ至る。二日酔いに酷似した脱力感や頭痛が2日以上続く点も特徴的だ。
万が一、家族や知人が過剰摂取に及んだ場合の応急処置には迅速さが求められる。本人の意識がはっきりしている場合は、すぐに水分を摂らせて医療機関を受診させる。しかし、意識が朦朧としている場合や嘔吐を繰り返している場合は、無理に吐かせると喉を詰まらせる危険がある。迷わず救急車を呼び、摂取した物質と大よその量を医師へ正確に伝えることが命を救う鍵となる。