二名敦子のプロフェッショナルな歩みは、1983年にテイチクのContinentalレーベルからリリースされたアルバム『PLAY ROOM 〜戯れ〜』から幕を開けました。デビュー当初から自ら作詞・作曲を手掛ける高いソングライティング能力を持ち、ジャジーで都会的なAORサウンドを軽やかに歌いこなす新進気鋭の女性シンガーとして業界内で高い注目を集めました。
転機となったのは、翌1984年のビクターエンタテインメントへの移籍です。ここで彼女は、当時の日本のトップアレンジャーやスタジオミュージシャンとタッグを組み、自らのパブリックイメージとなる「アイランド・リゾート・ミュージック」の路線を確立していきます。その記念碑的傑作となったのが、1984年リリースのアルバム『Loco Island』でした。
ハワイや湘南、南国の海辺を想起させる情景描写と、80年代特有のタイトなファンク・ビート、都会的なストリングスアレンジが完璧に融合したこの作品は、単なる歌謡曲の枠を超えた「本格派リゾートAOR」として評論家筋から絶賛を浴びることとなりました。