浜辺美波の写真集の中で、売上・クオリティ・話題性のすべてにおいて頂点に君臨するのが『浜辺美波写真集 20』です。版元の講談社が発表したデータによると、発売前から予約が殺到して異例の発売前重版が決定。オリコン週間BOOKランキングの「写真集部門」で堂々の第1位を獲得し、その後もロングセラーを記録して累計発行部数は10万部を突破しました。
なぜ本作がこれほどまでに熱狂的な支持を集めたのか。その最大の要因は、「ロケ地選定」と「セルフプロデュース意識の高さ」にあります。
撮影舞台に選ばれたのは、世界自然遺産にも登録された鹿児島県の奄美大島でした。神秘的な原生林、透き通るエメラルドグリーンの海、伝統工芸である泥染めの現場など、大自然の生命力あふれるロケーションの中で、写真家・前康輔氏が彼女のありのままの息遣いを捉えています。
本作で見せた表情のバリエーションは圧倒的です。朝の光が差し込むベッドルームでの無防備な寝起き顔、地元の人々と触れ合いながら見せる屈託のない笑顔、さらには夜の静寂の中でカメラを射抜くような凛とした大人の眼差しまで、20歳という一度きりの季節が奇跡的なバランスで焼き付けられています。当時の単独インタビューにおいて本人が「これまでの私と、これからの私が同居している」と語った通り、表現者としての覚悟が紙面全体から伝わってくる名作です。