「美しいものが嫌い」というモチーフは、近年のネット文化だけでなく、古今東西の文学やアニメ・漫画のキャラクター造型にも頻繁に登場します。太宰治の作品群に見られる「清らかなものへの気配りと反発」や、三島由紀夫の『金閣寺』に描かれた「美への執着と放火(破壊)」はその代表例です。
バトル漫画やダークファンタジーの作品群でも、「美しいものは脆く、欺瞞に満ちているから嫌いだ」と言い放つアンチヒーローや黒幕が多数描かれてきました。こうした元ネタの共通点は、「過去に美しさや純粋さを信じて裏切られたトラウマ」を背負っている点です。美しさを嫌悪するスタンスは、傷つきやすい内面を隠すための鎧として機能していることが読み取れます。