1937年に竣工したこの歴史的建造物は、建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズの手によるものだ。元々は「佐藤新興生活館」として建設され、戦後の接収解除を経て1954年にホテルとして開業した歴史を持つ。幾何学模様を取り入れたアール・デコ様式の意匠は、神田駿河台の街並みにおいて異彩を放ち続けてきた。
日本における近代建築の傑作として評価が高い本館。螺旋階段の滑らかな曲線、エントランスを彩る照明タイル、そして特注の家具類。これらはすべて、建築家ヴォーリズが掲げた「住む人の心に寄り添うデザイン」の結晶である。再開に向けた改修作業においても、職人たちの手によってオリジナル装飾の入念な修復作業が計画されている。