海風が心地よく吹き抜ける園内。そのシンボルである高さ66メートルの大観覧車「ミラージュ128」のゴンドラに足を踏み入れると、かつてのノスタルジックな風景は一変する。2026年春に完了した改修事業により、全ゴンドラに透明液晶ディスプレイとシースルー床が導入された。
上昇するにつれて眼下に広がるのは、雄大な立山連峰と深遠なる富山湾のパノラマ。そこに重ね合わせるように、AIがリアルタイムで解析した「蜃気楼(しんきろう)発生予測データ」や、富山湾の水深数千メートルに生息する深海生物のデジタルツイン映像がガラス面に静かに浮かび上がる。絶叫マシーンのような刺激ではない。視覚と環境データが織りなす「静かな没入体験」が、訪れる者の知的好奇心を強烈に刺激する。