醸造所の重い扉を開けると、青々しいホップの香気が鼻腔を刺激する。ここ数年、藤沢市内の農家とブルワーが手を組み、市内の畑でホップ栽培を本格化させる動きが加速している。湘南の温暖な気候と日照時間の長さ、そして適度な潮風が、ホップに独特のシトラスのアロマをもたらすのだという。
「この土地の土と水、そして風が味を決める。輸入ホップでは絶対に出せないフレッシュなフレーバーがここにある」と、地元ブルワリーのヘッドブルワーは誇らしげに語る。摘みたての生ホップをそのまま仕込み釜に投入するウエットホップビールは、秋の収穫期を迎えると即座に完売するほどの人気を誇る。