火のないところに煙は立たないと言われるが、今回のケースはデジタル社会が作り出した典型的な「煙」と言える。検索数が跳ね上がった最大の要因は、アルゴリズムとSNSの拡散構造だ。有名人夫婦が結婚して数年が経過すると、検索エンジンのサジェスト機能に「離婚」「破局」といったワードが自動的に組み合わせ表示されやすくなる。これに気づいたユーザーが「まさか?」と検索を繰り返すことで、さらに検索頻度が上がると循環が生じた。
さらに、二人が徹底してプライベートを公に出さない姿勢も、一部の勘ぐりを生む要因となった。プライベート写真をSNSに投稿して仲の良さをアピールするタレント夫婦が多い中、彼らは互いの仕事への敬意から家庭の話を必要以上に切り安売りしない。この謙虚で誠実な姿勢が、皮肉にも「もしかして冷え切っているのでは」という勝手な推測を呼ぶ余地を与えてしまったのだ。
もう一つの要因は、一部のコタツ記事(取材をせずネットの情報を繋ぎ合わせた記事)によるPV稼ぎだ。根拠のない見出しでアクセスを集める手法が横行した結果、あたかも事実であるかのような印象が一人歩きしてしまったのである。