テレビCMで強調される「うるうるした瞳で見つめる大人しい姿」は、チワワという犬種が持つ多面的な気質の一面に過ぎません。実際のチワワは、広告のイメージとは異なる際立った特徴を持っています。
もともとメキシコを原産とするチワワは、世界最小の純血種でありながら、非常に勇敢で警戒心が強く、忠誠心の高い性質を備えています。テリトリー意識が強く、見知らぬ来訪者や大型犬に対しても怯まずに吠え立てる「番犬気質」を持ち合わせています。この性格を理解せず、「CMのようにずっとおとなしく抱っこされている」と思い込んで迎えた飼い主が、無駄吠えや噛みつき行動に直面して育児放棄に陥るケースが後を絶ちませんでした。
また、骨格が極めて華奢であるため、ソファからの飛び降りによる骨折、水頭症や気管虚脱、膝蓋骨脱臼(パテラ)、高齢期における僧帽弁閉鎖不全症(心臓病)など、特有の好発疾患に対する継続的な医療費負担が必須となります。15〜18年という長い寿命に寄り添う覚悟がなければ、健全な飼育環境を維持することはできません。