派手さよりも「上品なマダム感」を漂わせるマツコ・デラックスの女装メイクの特徴は、緻密に計算されたアイゾーンの設計にあります。
まず注目すべきは眉毛の作り方です。ふくよかなフェイスラインに対して顔がぼやけて見えないよう、眉山をしっかり取った優美なアーチ眉を描きます。自眉の形を整えたうえで、アイブロウペンシルで輪郭を正確に取り、パウダーで内側を柔らかくグラデーション化。眉頭の位置を近づけすぎず、適度な抜け感を作ることで、威圧感のない理知的な表情を生み出しています。
続いてアイメイクのやり方ですが、基本は肌なじみの良いブラウンやトープ、モーヴ系のパレットを何層にも重ねるグラデーション技法です。アイホール全体に深みを与え、目頭から目尻にかけて自然な切れ長アイを演出します。太すぎるアイラインで塗りつぶすのではなく、まつげの隙間を丁寧に埋め、シャドウの締め色でぼかすのが上品に見せるポイントです。
そして目元の主役となるのがつけまつげの愛用品です。不自然に束感が強すぎるものや過度に長いものは避け、根元が柔らかく毛先が繊細に交差したナチュラルクロスタイプをセレクト。目尻側を少し強調するように装着することで、伏し目になった瞬間にも妖艶な美しさを醸し出します。