暴漢が起こす犯罪には、被害の程度や手口に応じて重い刑罰が科されます。暴漢事件における罪名と法律の適用基準は主に以下の通りです。
相手を殴打・脅迫した場合は暴行罪(刑法208条)、負傷させた場合は傷害罪(刑法204条:最長15年の懲役)、刃物などを用いて殺意が認められた場合は殺人未遂罪(刑法199条・203条)が問われます。財物強取が伴えば強盗致傷罪となり、極めて重い罪責を負うことになります。
一方、被害者が自らの命を守るために反撃した場合の正当防衛による暴漢撃退の要件(刑法36条)についても正確な理解が必要です。正当防衛が法的に成立するためには、以下の条件を同時に満たす必要があります。
1. 現在進行形で不正な侵害が存在すること(急迫不正の侵害)
2. 自己または他人の生命・身体・財産を防衛するための行為であること
3. 防衛のためにやむを得ず行った必要最小限の行為であること
暴漢がすでに倒れて無力化しているにもかかわらず過度な暴行を加え続けたり、逃走する犯人を追いかけて致命傷を負わせた場合は「過剰防衛」と判断され、逆に罪に問われるリスクがあるため注意を要します。