彼女が芸能界で頭角を現したのは、短大在学中のことだった。モデルとしての活動をスタートさせた後、瞬く間にそのナチュラルな魅力が業界内で注目を集めることになる。当時の芸能界は、派手なメイクやギャルカルチャーが全盛期を迎えつつあった。その真逆を行くような、飾らない素顔と柔らかな物腰。それが、のちに社会現象となる「癒やし系」の潮流を作り出すきっかけとなった。
過度な自己主張をせず、ただそこにいるだけで周囲の空気を和ませる。本上まなみが提示した新しい女性像は、それまでの「高嶺の花」的なアイドルや女優とは一線を画していた。誰もが親しみを感じ、同時に誰もがその気品に魅了される。その絶妙なバランスこそが、彼女を唯一無二の存在へと押し上げた要因である。