第89回全国高校野球選手権大会において、佐賀北高校が歩んだ道のりはまさに少年マンガのような激闘の連続でした。開幕戦の福井商戦を皮切りに、2回戦では夏の甲子園3連覇を狙った駒大苫小牧を相手に延長15回引き分け再試合の末に勝利。準々決勝では名門・帝京を延長13回サヨナラで下すなど、大会を通じて驚異的な粘り強さを見せつけました。
そして迎えた広陵(広島)との決勝戦。好投手を擁する優勝候補筆頭の広陵に主導権を握られ、7回を終えて0対4と劣勢に立たされます。しかし8回裏、甲子園球場全体を包み込む異様な手拍子と大歓声の中、押し出し四球で1点を返すと、打席には3番・サードの副島広世選手が入ります。カウント1-1からの3球目、甘く入った球を一閃した打球はレフトスタンドへ吸い込まれる起死回生の逆転満塁ホームランとなりました。5対4で掴み取った栄冠は、公立高校による「世紀の大逆転劇」として高校野球史に燦然と輝いています。