「風邪薬を飲んでも熱はなく、透明な鼻水と乾いた咳だけが続く」――この時期に増える花粉症で咳が止まらないという相談の多くは、草本花粉の粒子サイズに起因しています。
スギ花粉の粒子径が約30〜40マイクロメートルであるのに対し、カモガヤなどのイネ科花粉は粉砕されやすく、数マイクロメートル単位の微粒子となって大気中を漂います。この微小粒子が鼻腔のフィルターをすり抜け、気管や気管支の奥深くまで直接侵入することで、気道粘膜に激しい炎症を起こします。これが「アレルギー性気管支炎」や「咳喘息」を引き起こし、長引く咳の正体となります。
また、アレルギー性鼻炎が治らない理由として、2月から5月にかけて粘膜が数カ月間連続して刺激を受け続けた結果、鼻の粘膜が過敏状態(リモデリング)に陥っている点が挙げられます。わずかな埃や寒暖差、エアコンの風にさえ過剰反応してしまう「知覚過敏状態」が形成されているため、適切な抗炎症アプローチを取らない限り自然治癒は期待できません。