当時のメディアや漫画で描かれたオバタリアンには、いくつかの典型的な行動パターンと特徴が存在します。
代表的な事例として挙げられるのが、「電車のドアが開いた瞬間にカバンを投げて座席をキープする」「混雑したレジや行列に何食わぬ顔で割り込む」「試食コーナーの食品を一気に平らげる」「映画館や電車内などの公共空間で大声の世間話を続ける」といった振る舞いです。これらは周囲の冷たい視線すら意に介さない、ある種の無敵状態によって支えられていました。
こうした行動の心理的背景には、悪意による攻撃性というよりも「実利優先の徹底」「恥の基準の低下」があります。子育てや家事を長年切り盛りし、世間の荒波を乗り越えてきた自負が、他人の評価を気にしない図太さへと転化していた側面は否定できません。迷惑行為として眉をひそめられつつも、どこか哀愁と生活の実感が漂っていた点が、単なるクレーマーとは異なる独特の愛嬌を生み出していました。