いま、電波利権とクラブ制度に守られてきた放送メディアの足元が急激に崩れ始めている。公共放送であるNHKをはじめ、民放各局が横並びで発表報道を垂れ流す姿勢に対し、若年層を中心とする視聴者は急速にテレビ離れを加速させている。巨大プラットフォームやソーシャルメディア上で一次情報や多様な視点が瞬時に拡散される時代において、編集権を盾にした情報の出し惜しみや偏向は通用しなくなっている。
政治資金パーティーの裏金問題や行政の不正発覚時において、決定的な端緒を開いたのは大手メディアのクラブ記者ではなく、外部のインディペンデントな専門誌や市民の告発だったという皮肉な現実がある。こうした事態を受け、メディア研究者や法学者らによる最新の改革議論では、記者クラブの即時解体や、官公庁がすべてのジャーナリストに対して公平にアクセス権を付与する「プレスカード制度」の導入が真剣に提唱されている。もはや現状維持を決め込むことは、メディア自身の完全な自滅を意味する段階に達している。