両国の強固な友好関係の礎を築いたのは、20世紀初頭に始まった日本人移民の存在です。1908年、移民船「笠戸丸」に乗った781名の日本人がサントス港に降り立って以来、過酷なコーヒー農園の開拓から始まった日系社会の歴史は、1世紀以上の歳月を経て発展を遂げました。
現在、ブラジル国内には約270万人以上の日系ブラジル人が暮らしており、これは日本国外における世界最大の日系コミュニティです。開拓期における勤勉さと誠実な働きぶりは現地で絶大な信用を獲得し、日系人は農業、医療、法曹、政財界などあらゆる分野で中枢を担っています。サンパウロ市のリベルダーデ地区は世界最大の東洋人街として知られ、鳥居や日本食レストランが立ち並ぶ観光名所となっています。
同時に、1990年の入管法改正を機に多くの日系ブラジル人が日本へ渡航し、静岡県浜松市や群馬県大泉町、愛知県豊田市などを中心に約21万人以上のブラジル人が日本国内に定住しています。互いの国に大規模なコミュニティが存在することが、両国の強固な草の根外交を支える基盤となっています。