近年の競馬産業は、インターネット投票の普及やファン層の拡大によって空前の活況を呈している。売上の伸長はレース賞金の増額をもたらし、結果として厩務員へ還元される進上金のパイも確実に拡大した。
さらに情報環境の変化も著しい。国内最大級の競馬情報サイトnetkeibaでは調教助手や厩務員のインタビューが日常的に配信され、専門チャンネルのグリーンチャンネルでは調教風景や厩舎の裏側が詳細に放映されるようになった。
かつては「裏方」として日の目を見ることが少なかった厩務員が、アスリートを育てるプロフェッショナルとして認知され、ファンから名前で応援される時代が訪れている。技術と実績を持つスタッフの市場価値は高まり続けており、優秀な人材には相応の待遇を用意する厩舎経営へとシフトが進んでいる。