宝塚出身の女優、特に元男役が一般のドラマや映画に進出する際、最も大きな壁となるのが「女性としてのリアリティ」の表現だと言われます。劇団時代は低く響く声と男性的な仕草を極めてきた彼女たちが、退団後に「普通の女性」を演じるための葛藤は想像に難くありません。しかし、そのギャップこそが彼女たちの最大の武器になります。
男役時代に培った体幹の強さや美しい姿勢は、ドレスやスーツをまとった際に圧倒的なスタイルの良さとして現れます。また、声のトーンを少し下げることで、大人の女性の知性や落ち着きを表現できるため、単なる「可愛い女優」とは一線を画す、深みのあるキャラクター造形が可能になるのです。