武蔵野の面影を残す東京都小平市。玉川上水の緑道や昔ながらの農地が点在するこの地では、昭和レトロ文化の温かみが色濃く息づいている。大型チェーン店の画一的なサービスとは対極にある、対面販売ならではの温もりだ。
地域の個人事業主たちが手を取り合い、看板や什器に往年の風情を残しながらも、陳列には現代的な美意識を取り入れる。古き良き時代の情緒をただ保存するのではなく、現代のライフスタイルに馴染む形で再編集する独自の美学がここにはある。木製の値札や手書きのポップが並ぶ店内は、若い世代の目にはむしろ新鮮な体験として映っている。