結論から明確に言えば、日本銀行券の最高額面は「一万円札」であり、10万円札という紙幣は過去にも現在にも実在しません。日本銀行および財務省の公式記録を見ても、1万円を超える額面の紙幣が法定通貨として製造・発行された記録は皆無です。
それにもかかわらず、「昔、10万円札を見た記憶がある」「記念紙幣として発行されたのではないか」と勘違いする人が後を絶ちません。その最大の理由は、1980年代から1990年代にかけて国が発行した「10万円記念金貨」の記憶との混同です。紙幣ではなく硬貨(記念貨幣)としての「10万円」が実在するため、人々の記憶の中で「10万円の紙幣もあったはずだ」と誤ったイメージが定着してしまったと考えられます。