魅惑のオーストリア銘菓リンツァーアウゲン徹底解剖|名店と本場レシピの基本情報から最新動向までを一挙に解説しました。
洋菓子ファンの間でしばしば混同されがちなのが、「リンツァーアウゲン」「リンツァートルテ」「リンツァーサブレ」、そして一般的な「ジャムサンドクッキー」の差異です。名称に「リンツァー(リンツ風の)」を冠する菓子には明確な配合定義が存在します。
リンツァー生地(Linzer Teig)の根幹は、小麦粉と同等クラスの割合でアーモンドやヘーゼルナッツの粉末を配合し、シナモンやレモンピール、クローブなどの香辛料を加える点にあります。油脂もバターのみを用い、しっとりとしたホロホロ食感(Mürbeteig:練りパイ・クッキー生地)を追求します。これに対し、フランス風にアレンジされたリンツァーサブレはスパイスを控えめにしてサクサク感を強調する傾向があり、一般的なジャムサンドクッキーはプレーンな小麦粉生地に苺ジャムなどを挟んだシンプルな構造です。
菓子名・分類生地の構造・配合の特徴使用するジャム・フィリング編集部の見解・味わい評価リンツァーアウゲン
(オーストリア小菓子)ヘーゼルナッツ/アーモンド粉、シナモン配合の薄焼き生地に穴を開けて重ねるリビゼル(赤スグリ)、ラズベリー、杏ジャムナッツのコクと酸味のコントラストが際立つ。上品な口どけが特徴。リンツァートルテ
(伝統ホールタルト)ナッツ粉とスパイス(シナモン・クローブ)を効かせた重厚なタルト台+格子生地リビゼルジャム(赤スグリ)をたっぷり充填して焼き込む世界最古のケーキ。日持ちが良く、熟成によるスパイスの調和を味わう逸品。リンツァーサブレ
(サブレ・焼き菓子)フランス菓子流のバターサブレ製法。ナッツ配合率はやや低めでサクサク重視フランボワーズ、いちご、カシスなど多彩バターの軽快な歯ざわり。スパイス感が抑えられ万人に親しみやすい味わい。一般的なジャムサンド
(大衆クッキー)薄力粉とバター/ショートニングを主原料とするプレーン生地汎用ストロベリージャム、リンゴジャムなど親しみやすい甘さ。スパイスやナッツ特有の深みはない。