奇数方陣(3×3、5×5、7×7…)を解く際、計算すら一切行わずに機械的作業だけで完成させる伝説的なテクニックが存在します。それが17世紀のフランスの数学者クロード・ガスパール・バシェ・ド・メジリアックが体系化した「バ・シェの解法(階段法)」です。
この解法は、3×3だけでなく5×5魔方陣の作り方として最も美しく直感的なアプローチです。具体的な手順は以下の通りとなります。
- 仮設マスの増設:本来の正方形の各辺の外側に、階段状(ピラミッド型)の追加マスを付け足します(3×3なら上下左右に1マスずつ飛び出させ、ひし形のような形状にします)。
- 斜め一直線に連続配置:空いた斜めのレーンに沿って、左上から右下に向けて「1, 2, 3」「4, 5, 6」「7, 8, 9」と数字を順番に並べて埋めていきます。
- 外側マスのスライド収納:本来の正方形枠からはみ出している外周の数値を、そのまま正方形の反対側の端にある空きマスまで一直線に平行移動(ワープ)させます。
この作業を行うだけで、縦・横・斜めのすべての和が「15」(5×5なら「65」)になる完璧な方陣が一瞬で生成されます。5×5の場合も、外側にピラミッド状にマスを拡張し、1から25までを右斜め下へ順に書き込み、はみ出た数字を反対側のスロットへスライドさせるだけで完結します。この幾何学的操作を知っておくことで、中学受験の算数パズル問題において圧倒的な時間短縮とケアレスミス防止が実現します。