会見に至る直前まで、日本国内の一部や国際社会ではマナーに対する懸念の声が渦巻いていました。直前の中国訪問における首脳会談時、ドゥテルテ氏がガムを噛みながら出席していたのではないかという疑惑が報じられ、皇室訪問における儀礼違反を危惧する声が上がっていたためです。
しかし、実際のドゥテルテ大統領の皇居・御所訪問において、そうした非礼は一切見られませんでした。ドゥテルテ氏は口元を引き締め、一言一言を選びながら静かに言葉を交わしました。会見の中でドゥテルテ氏は、日本が長年にわたりフィリピンに対して行ってきた経済支援やミンダナオ島の和平構築に対する多大な貢献に対し、国家元首として心からの謝意を伝えました。
暴言や強権的な言動ばかりがクローズアップされがちだったドゥテルテ氏ですが、場に応じた礼節を重んじる一面と、相手への敬意を態度で示す真摯さを持ち合わせていることが、この会見によって鮮明になりました。