日本を代表する建築家である隈研吾氏のように、国内外で話題を集める新国立競技場プロジェクトなどを手掛け、世界的に認知される巨匠となれば、年収は億単位に達することもある。独自のデザイン哲学とブランド力を持つアトリエ系設計事務所の頂点には、夢のある報酬世界が広がっている。
しかし、独立組の現実がすべて華やかというわけではない。個人のアトリエ系事務所を立ち上げたばかりの若手や中小規模の独立組は、案件の獲得状況によって収入が大きく変動する。年間数千万円を稼ぎ出す成功者がいる一方で、年収400万円以下で過酷な下積みを続ける設計者も少なくない。独立して高い収益を維持するためには、建築デザインのセンスだけでなく、資金調達やクライアントとの交渉力といった経営能力が不可欠となる。