エルメスとのコラボレーションカーを手に入れることができるのは、自動車メーカーとエルメスの双方から特別な顧客として認められた、世界でも一握りのセレブリティに限られます。
日本で最も有名な事例が、実業家の前澤友作氏がオーダーした「ロールス・ロイス・ファントム オリベ」です。日本の美術工芸品である織部焼の美しい緑釉(りょくゆう)を再現したエクステリアに合わせ、内装の主要部分にはエルメスの職人が手がけた「エネア・グリーン」の極上レザーが惜しみなく張り巡らされています。さらに、助手席前のダッシュボードパネルには、フランスの著名な画家ピエール・ペロンのイラストをもとにした手彫りの寄木細工が施され、まさに走る美術館と呼ぶにふさわしい仕上がりです。
一方、海外ではアメリカの不動産王として知られるマニー・ホシュビン氏が熱狂的なコレクターとして知られています。同氏は前述の「パガーニ・ウアイラ エルメス」や「ブガッティ・シロン エルメス」、さらには「マクラーレン・スピードテール エルメス仕様」まで複数台をオーダーしており、その唯一無二のガレージは世界中のカーマニアから羨望の眼差しを集めています。