この青い眼が立ち向かってきた最大の敵、それが「邪視 (Nazar)」と呼ばれる悪意の眼差しだ。美しさや幸福、富を持つ者に対して無意識に放たれる妬みの視線は、災いをもたらす魔力として恐れられてきた。トルコ共和国の土地では、紀元前の時代からこの災厄を防ぐ術が模索されてきたのだ。
歴史を紐解くと、16世紀のオスマン帝国を象徴する偉大な君主スレイマン1世の時代にも、宮廷や軍隊、民衆の間でこのガラスの守護符が深く根付いていたことがわかる。遠征に向かう兵士の馬具から宮殿の壁飾りに至るまで、青い瞳はあらゆる災厄から帝国を守る象徴として崇められていた。