Q1:恩地元は実在した人物ですか?小倉寛太郎氏のその後はどうなりましたか?
A1:実在の日本航空元社員・労働組合委員長である小倉寛太郎氏がモデルです。小倉氏はカラチ、テヘラン、ナイロビと通算約10年に及ぶ海外僻地勤務を経て帰国し、伊藤淳二会長のもとで会長付として改革に尽力しました。伊藤会長の退任後に再びナイロビへ転勤となり、1990年に日航を定年退職。その後はアフリカ研究の第一人者、写真家、随筆家として活躍し、2002年10月に71歳で亡くなりました。
Q2:映画版(渡辺謙)とドラマ版(上川隆也)はどちらから見るのがおすすめですか?
A2:壮大なスケール感と凝縮された緊迫感を短時間で味わいたい方は映画版(上映時間202分)、原作の持つ重厚なエピソードや社内政治の細部までじっくり堪能したい方にはドラマ版(全20話・WOWOW制作)がおすすめです。原作の再現度としてはドラマ版が極めて高い完成度を誇ります。
Q3:宿敵・行天四郎のモデルとなった人物は実在しますか?
A3:行天四郎は小倉氏のように特定の1人をそのままモデルにしたわけではありません。当時の日本航空で労務対策や経営中枢を担い、政界とのパイプ役を務めた複数の実在エリート幹部たちの言動や性格を合成して創り上げられたキャラクターとされています。山崎豊子による卓越した人物造形により、出世欲と組織の論理に呑まれていくリアルな企業人として描かれています。
Q4:作中で描かれた墜落事故や遺族対応はどこまで本当ですか?
A4:1985年8月12日に発生した日本航空123便墜落事故(御巣鷹山事故)の描写は、膨大な関係者取材と遺族の手記、事故調査報告書などの客観的事実に基づいています。小倉寛太郎氏自身も実際に遺族のお世話係を務めており、遺体安置所となった体育館での凄惨な光景や遺族たちの怒りと悲しみは、ほぼ現実に起きた出来事そのものです。