外患誘致罪とは?日本唯一「死刑のみ」の理由と構成要件を徹底解説

外患誘致罪とは?日本唯一「死刑のみ」の理由と構成要件を徹底解説

外患誘致罪とは?日本唯一「死刑のみ」の理由と構成要件を徹底解説の疑問点について、分かりやすい解説を基に徹底解説します。

外患誘致罪が成立するためには、刑法学上、極めて厳格な構成要件をすべて満たす必要がある。単なる反日的な言動や機密情報の漏洩だけでは本罪は成立しない。中核となる要件は以下の3点である。

第一に、相手方が「外国」であること。ここでいう外国とは、国際法上の承認を受けた外国政府や国家機関を指す。テロ組織や武装ゲリラ集団などの非国家主体については、国際法上の交戦団体と認められる例外的な場合を除き、原則として本条の「外国」には該当しないとするのが通説的見解である。

第二に、「通謀(つうぼう)」が存在すること。通謀とは、意思を相通じ合って連絡を取り合い、日本に対して武力を行使させるための合意や共謀を形成することを指す。外国に対して一方的に働きかけたり、単に外国の主張に賛同したりするだけでは通謀とは言えない。外国政府側の意思決定と結びついた双方向の謀議が必要とされる。

第三に、外国によって「武力行使」が実際に行われること。武力行使とは、国際法上の武力攻撃、すなわち軍隊による侵攻、ミサイル発射、軍事的な砲撃や爆撃などを意味する。不法入国や限定的なサイバー攻撃、経済制裁、プロパガンダ工作などは、いかに国家へ打撃を与えるものであっても刑法81条の「武力行使」には含まれない。

なお、刑法第87条により未遂罪も処罰対象であり、刑法第88条では予備・陰謀(武力行使に至る前の準備や謀議)についても「1年以上10年以下の拘禁刑」が規定されている。また、重大犯罪の公訴時効を定めた刑事訴訟法の改正により、人を死亡させた死刑該当罪と同様、外患誘致罪の公訴時効は現在完全に撤廃されている。

高橋 健太
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高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。