インターネット上の掲示板や一部の論調では、「ドラフト上位指名に応えられず消えてしまった選手」と短絡的に片付けられることがあります。しかし、この見方はプロ野球という極限の世界の構造を無視した誤解に過ぎません。
一度支配下契約を解かれ、育成選手として背番号が3桁になった選手が、再び2桁の支配下登録を勝ち取る確率は決して高くありません。吉持は痛む身体と向き合いながら、2軍の泥にまみれ、技術とフィジカルを一から作り直して再び支配下契約を掴み取りました。
この事実は、彼が単なる「足が速いだけの素材」ではなく、並外れたメンタルの強さとプロフェッショナリズムを持ったアスリートであったことを何よりも証明しています。結果としての通算成績の数字だけでは測れない、確かな足跡を球団の歴史に刻み込みました。