市販の合成シャンプーから牛乳石鹸に切り替えた直後、多くの人が「髪が藁のようにきしむ」「乾かした後に重たくベタつく」という違和感を覚えます。この現象には明確な2つの化学的理由が存在します。
1つ目は、弱アルカリ性石鹸が毛髪に与える影響です。髪の毛のpHは通常4.5〜5.5の弱酸性に保たれていますが、石鹸の泡に触れるとアルカリ性に傾き、キューティクルが開いてギシギシとした手触りになります。
2つ目は、水道水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンと石鹸成分が結合して発生する「金属石鹸(石鹸カス)」の付着です。この石鹸カスが髪の表面にこびりつくことで、独特のゴワつきや乾かした後の重いベタつきを引き起こします。
この状態を放置するとブラッシングの摩擦でキューティクルが損傷するため、洗髪後は必ず石鹸カスを除去し、pHを弱酸性へと戻す工程が必要不可欠になります。