インターネット上の情報を鵜呑みにして宇ち多゛へ挑む人が陥りがちな最大の盲点は、「呪文を唱えること自体が目的化してしまうこと」です。玄人ぶって複雑なオーダーを連呼しようとするあまり、現場の状況を無視してしまう初心者が後を絶ちません。
特に多い誤解が以下の3点です。
- 誤解1:裏メニューや難解な注文をしないと通として認められない
実際には「レバーをタレで」「シロを塩で」といった平易な日本語注文で全く問題ありません。むしろ、仕込みの都合や売り切れ状況を無視して「アブラ少ないところタレ若焼き」などと細かすぎる指定を初心者が口走ると、焼き台のオペレーションを滞らせる原因になります。 - 誤解2:開店前に並びさえすれば全メニューが食べられる
一頭の豚からわずかしか取れない「ホネ(煮込みの骨まわり肉)」や「ツル(ペニス)」などは、先頭集団のごく一部で即座に完売します。これらを食べられなかったからといって落胆する必要はなく、看板メニューのシロやカシラこそが店の本領を物語っています。 - 誤解3:長居して何杯も飲むのが良い客である
居酒屋業界の一般常識とは真逆に位置します。宇ち多゛における「粋な客」とは、梅割り2〜3杯に串3〜4皿、煮込みをサクッと平らげ、入店から30〜40分で2,000円少々を置いて「ごちそうさま」と立ち去る客です。長居して管を巻く行為は最も敬遠されます。